ブルーチーズのカビって食べても大丈夫なのでしょうか?

 

ブルーチーズが発生から何百年も製造され続けている以上、ロックフォールやゴルゴンゾーラ、スティルトン、フルムダンベール、などの青カビチーズは毒物ではない(少なくとも食べて短時間でどうにかなるものではない)はず、ではあります。

 

 

が、なにしろあの見た目ですからね。

大丈夫、と聞いても、ブルーチーズで使用するカビは食用で毒性のない種類なので、などと聞いても、心配は残るかもしれません。

 

 

ネットや本で調べてもいろんな事が言われています。

どれが本当だか・・・って思いますよね。

 

リンゴ2

心配なら無理に食べなくても

カボチャ3

ところが体に良いと言われていたり、癖になると美味しかったりで、ブルーチーズは捨てがたい

 

そこでここでは、いち消費者の立場で本やネットで調べた情報をまとめています。

情報源となったサイトや本も紹介したので、ご自分で確かめたいときはそちらをご覧ください。

 

 

 

ブルーチーズのカビは食べても大丈夫。ただしカビがチーズだけに生えている間に限られる

 

ブルーチーズのカビは食べても大丈夫と言われています。

実験などで確かめた結果、大丈夫と判断されているようです。

 

ただし、それはブルーチーズづくりで用いられるカビが無害で毒素を出さない食用の種類だから、ではありません。

 

カビの種類について

ブルーチーズづくりには、ペニシリウムロックフォルティ(ペニシリウムロケフォルティとも。Penicillium roquefort)という種類のカビが利用されています。

 

 

他にも、ゴルゴンゾーラチーズ作りで使われる【ペニシリウムグラウカム】という種類のカビもありますが、こちらについては多くの情報を見つけられなかったため、ここではペニシリウムロックフォルティに絞ってお話しますね。

 

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調べた範囲で資料を見た感じ、ペニシリウムロックフォルティが青カビチーズのカビの代表格なのかな、とも感じます。(資料によってはほかの種類のカビは名前さえ出ていない)

 

 

ペニシリウムロックフォルティは自然界で広く存在し、腐敗した有機物や、家畜の飼料からも見つかっている、青カビの仲間です。

 

ペニシリウムロックフォルティの、【ペニシリウム】とは、それは学名なので立派そうに見えますが、つまるところ【青カビ】のことなんですね。

 

ペニシリウムロックフォルティも、毒素の生産に適した環境では、大部分の株がマイコトキシンという有害な物質を生産する能力をもっています。

(※株とは、単一の菌を分離して培養し続け維持されているもの)

 

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(さきほど言った「大部分」、というのがミソでもありクセモノでもあって、株によっては「非毒素生産性」の株も)

 

株によって個性があるようですが、ペニシリウムロックフォルティ自体は無毒なカビではないのですね。

 

 

 

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食べられる気がしなくなってきた。ブルーチーズを食べても大丈夫な理由は、食べる量の少なさと食べる人の体力ですってオチになりそうな

 

なぜ食べられるの?

 

さきほどお伝えしたように、ブルーチーズづくりに使われるカビ「ペニシリウムロックフォルティ」は、カビ毒を作り出します。

ただし、チーズに限って言えばその毒は問題になっていません。

 

 

ペニシリウムロックフォルティが作り出す毒素

 

青カビチーズに使われるペニシリウムロックフォルティは、大部分が何種類もの毒素を作り出します。

 

ペニシリン酸…毒性がある。抗生物質のペニシリンとは無関係。

ロケフォルチン…毒性がある。

PR毒素…毒素の前駆体。マイコトキシンの発生に関係している

パツリン…マイコトキシンの一種。発がん性が懸念されている。

 

など、

このように、人体に悪影響をおよぼすおそれのある物質を作るカビ。

発がん性とか、マイコトキシンの発生に関係とか、ずいぶん物騒な情報が揃っていますね。

ただ、チーズづくりで使われる分には安全性は高いと考えられています。

 

 

チーズなら食べられる理由

 

ペニシリウムロックフォルティは環境によっては有害な毒素を作ります。

が、チーズの中では不安定で毒性を発揮しなかったり、熟成を行う温度が低いために、作り出される毒素がほんの少しだったりするため、健康を害する危険性は低いと考えられています。

 

 

さきほど名前を出したPR毒素は不安定で、環境によっては健康被害が心配になるほどの量は作られません。パツリン、ペニシリン酸、ロケフォルチンもそうです。

チーズを熟成させるときの、低温や通気性の悪い環境や、チーズの成分がその理由です。

 

 

増える、移るカビは取り扱いに注意/まとめに代えて

ブルーチーズを保管するときは、カビが他のチーズに移りやすいため、包装紙でぴったり包みます。

また、購入後も時間とともにカビが増えたりすることもあります。

ブルーチーズのカビは、ふえたり、うつったりするのですね。

 

くりかえしになりますが、

ブルーチーズのカビ「ペニシリウムロックフォルティ」は、チーズの中では低温やチーズの成分のために、体に害を与えるほどの毒素を作れません。

ただ、環境が整えば毒素を出すおそれがあります。

 

リンゴ1

チーズの中では大人しくしているものの、本性はやはり青カビだということ・・・

 

ブルーチーズのカビが一部の特例だと思って、カビが生えた食べ物は基本的に食べないほうが安心です。

食べられるチーズからうつってきたカビだから大丈夫、ではないのですね。

 

 

 

※この記事を書くとき参考にしたサイトと本

 

チーズの教本2019 NPO法人チーズプロフェッショナル協会

チーズのソムリエになる 久保田 敬子

 

https://en.wikipedia.org/wiki/Penicillium

ウィキペディア ペニシリウム

https://en.wikipedia.org/wiki/Blue_cheese

ウィキペディア ブルーチーズ

https://en.wikipedia.org/wiki/Penicillium_roqueforti

ウィキペディア ペニシリウムロックフォルティ

 

https://jfoodprotection.org/doi/abs/10.4315/0362-028X-44.9.702?utm_source=TrendMD&utm_medium=cpc&utm_campaign=Journal_of_Food_Protection_TrendMD_0

チーズ製造で使用されるペニシリウム種の毒素

 

https://jfoodprotection.org/doi/abs/10.4315/0362-028X-67.3.533?utm_source=TrendMD&utm_medium=cpc&utm_campaign=Journal_of_Food_Protection_TrendMD_0

様々な温度で熟成させたブルーカビのトゥルムチーズにおける2つのPenicillium roqueforti株のマイコトキシン形成能力