チーズが苦いとはたして食べても大丈夫なものか、不安になります。
苦いチーズは食べ方次第で味はごまかせますが、大切なのは安全のことです。
このチーズ腐ってるんじゃないか、食べても大丈夫かな?
など、不安を感じたら、苦いチーズは食べないほうが安全です。

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チーズが苦いのはなぜ?
チーズが苦い理由は、一般的には品質の劣化と言われています。
多くのチーズはデリケートな食べ物で、保存する環境によっては品質が劣化し味が変わります。
変色や乾燥で外見が崩れたり、舌がピリピリ、ビリビリする刺激やアンモニア臭、強い苦味、えぐみなど、不快な味が出てくるということです。
ウォッシュタイプのチーズ、ゴルゴンゾーラなどのブルーチーズ、カマンベールやブリーなどの白カビチーズは特に、時間経過や保存環境の影響を受けやすく、購入後も分かりやすい変化が見られます。
ゴーダチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノ、エメンタールといったハードタイプ、セミハードタイプのチーズも、品質が落ちると美味しさを損なう雑味が出てきます。
加熱して保存性を高めたロングライフチーズや、ナチュラルチーズを加熱して溶かし固め直したプロセスチーズについては、比較的品質が安定していて味が悪くなりにくいのですが、なんにしても不快な苦味を感じる食べ物は、無理に食べないほうが無難です。
賞味期限前でも品質が落ちることがある
チーズの賞味期限は、あくまで適切な方法で保存したとき、美味しく食べられる期限です。
そのため環境によっては、表示されている期限より早く品質が落ちることがあります。
たとえ期限内でも、強い苦味、ピリピリとした刺激、アンモニア臭を感じられる場合は、保存する方法が悪かったのかもしれません。
参考※
チーズの教本2019 NPO法人チーズプロフェッショナル協会 183ページ
チーズのソムリエハンドブック 著 久保田 敬子 72ページ
食べ方でごまかせるけど食べないほうが安全
苦いチーズは、食べ方で苦味をごまかすことはできますが、品質が落ちている可能性があるので、無理に食べないことをおすすめします。
もし、
味が落ちていてもお腹を壊すほどではない。
どうしても食べたい。
というときは、料理の隠し味や、加熱調理に使ったり、味が濃い食べ物と組み合わせて苦味を感じにくくする方法があります。
・グラタンやパスタソースやシチューなど、クリームや牛乳を使う料理の隠し味にする
・はちみつやジャムや、スパイスなどと組み合わせて食べやすくする
ここで紹介しているのは、使う量を減らしたり、強い甘みや刺激のある食べ物と組み合わせて苦味をごまかすという方法であって、チーズの品質を良くできるわけではありません。
やはり安全にこだわるなら、食べないことも考えてみてくださいね。
同じチーズをほかの人は平気で食べているなら
自分は苦味が気になるチーズを他の人がおいしそうに食べている場合、自分のや他人の味覚をうたがうことがあるかもしれません。
このようなときにお伝えしたいことは、
・味の感じ方は人によって偏りがあること
・無理に食べなくていいこと
味の感じ方は人によって偏りがあり、日本人の場合苦味の感じ方が弱い方が、全体の3割程度いると言われています。
同じ食べ物を口にしても、すべての人が同じ味を感じているわけではないようです。
もし、あなたがチーズを食べて苦いと感じたり、不快だったりするなら無理に食べないことをおすすめします。
※参考
チーズのソムリエになる 著 久保田 敬子