穴あきチーズのエメンタールは、アニメのトムとジェリーでおなじみのチーズ。

この穴ってネズミがかじったり、虫に食われたりしたのかなと思って、現実のエメンタールチーズ目の前にして警戒してしまったことはありませんか?

 

エメンタールチーズに穴がある理由は、プロピオン酸菌がつくる炭酸ガスだそうですが、干し草のかけらが原因ではないかとも言われています。

 

虫食いの穴や、ネズミが開けた穴ではないそうなので、安心して食べられます。

 

もっと詳しくは続きでまとめました。

 

一説ではプロピオン菌が出す炭酸ガスが穴のもと

 

エメンタールチーズ作りでは、最初に原料のミルクに、乳酸菌とプロピオン酸菌を投入します。

 

チーズ作りでミルクに加える菌は、スターターといって、ミルクを固まりやすくしたり、特定の菌を繁殖させることで余分な雑菌の繁殖を防いだり、といったチーズづくりを補助する役目をもっています。

このプロピオン菌が、後の工程でチーズに穴をあける原因です。

 

チーズ作りでは、ミルクを凝固させて「凝乳」という固形分と、「ホエイ」という液体を分離させ、ホエイを取り除きます。

その段階でもチーズと呼べる食べ物になりますが、エメンタールチーズでは、その先に、形成や熟成の工程が残っています。

 

熟成は、時間をかけてチーズを寝かせ、うまみや風味を引き出す工程です。

エメンタールチーズの熟成は、最低4ヶ月間かけて行われます。

はじめの3~4週間ほどは19℃~24℃の高温で行い、その後温度を下げて、11℃~14℃で熟成させます。

 

プロピオン菌は、高温で熟成させているときに炭酸ガスを出し、それがチーズの中に閉じ込められて穴を作ります。

 

エメンタールチーズの生地がきめ細かく弾力をもつことも、ガスを逃さず穴になる原因です。

 

※この説の情報源

チーズの教本 2019 NPO法人チーズプロフェッショナル協会

 

 

干し草のかけらも関係があるらしい

エメンタールチーズの穴の理由は炭酸ガスと言われていましたが、それだけでは説明しきれない部分があり、研究がさらに続いていたそうです。

 

100年近い研究が続き、判明した原因は「原料のミルクに混入した干し草のかけら」

干し草のかけらに含まれている空気が、熟成中に発生する炭酸ガスと結びつき、そこを中心に乳酸菌が増殖して炭酸ガスの泡を作り、それがエメンタールチーズの穴になるそうです。

 

 

ただ、近年は衛生管理が行き届きすぎているために、チーズに干し草のかけらが混ざり込まなくなったため、エメンタールチーズの穴は小さくなり、数も減っているそうです。