ミルクティー向きの紅茶の茶葉を探しているときに向けて、情報をまとめました。
参考にしたサイトや本も紹介して、どこで調べたか分かるようになっています。
目次
ミルクティー向き茶葉のメーカーと製品名をまとめたよ

まずは、これらの紅茶の茶葉のメーカーと製品名を紹介します。



ミルクティー向き。牛乳と合う紅茶の茶葉選びのポイント
・ミルクティーに向く茶葉は、
しっかりした色、コク、渋みをもつお茶が入る
個性が強めの茶葉
・ミルクティーに合うように
ブレンドされている茶葉も販売されている。
それもミルクティー向き。
写真はミルクと相性が良いブレンド紅茶の例です。
・CTC茶は短い時間で濃い色、濃い味のお茶になる
ミルクティー向きの茶葉
写真の左の、丸まった粒状の茶葉がCTC茶。
CTC茶とは、チャノキの葉を加工する時
専用の機械を使って
コロコロの粒状に仕上げた茶葉です。
短い時間で、濃い味、色が出るので
ミルクティーや煮出して作るチャイに
向いている製品が多くあります。
・BOPFやDust1など、茶葉が細かく
濃いお茶が入りやすい茶葉もミルクティー向きなものがある
これは、茶葉が細かくミルクティーに合う紅茶の茶葉。
サラサラで細かいのが見えるでしょうか。
このような細かい茶葉は、濃い色、味、強い渋みの紅茶になりやすく
牛乳を注いでミルクティーにしても
紅茶そのものの風味が活かされやすいです。

では、ミルクティー向きの茶葉の例をあげてみます!
ミルクティー向き茶葉の例・産地別
ダージリン
(特に、秋にチャノキから収穫されるオータムナル。ファーストフラッシュは色、風味とも淡くミルクティーにすると持ち味を活かしにくい)
アッサム
ルフナ・サバラガムワ
キームン
ウバ
アールグレイ
ミルクティー向き茶葉の例・ブレンド名
イングリッシュブレックファースト(複数のメーカーが販売している)
アフタヌーンティーブレンド(複数のメーカーが販売している)
アイリッシュブレックファースト(複数のメーカーが販売している)
ムジカティーの堂島ブレックファースト(ムジカティーのオリジナル)
ムジカティーのプライドオブスリランカ(ムジカティーのオリジナル)
日東紅茶のロイヤルミルクティーブレンド
日東紅茶のこく味のある紅茶
ルピシアのテオレ(ルピシアのオリジナル)
ルピシアのユニオンジャック(日東紅茶のオリジナル)
※ミルクティー向きの茶葉選びについて参考にした本
紅茶味わいのこつ 理解が深まるQ&A89
著 川崎武志 中野地清香 水野学
基礎から学ぶ紅茶のすべて
著 磯淵 猛
紅茶ブレンド 茶葉の知識とブレンドティーの作り方
著 磯淵 猛
茶葉選びに迷ったら
少量から取り寄せられて
紅茶の説明も詳しいお店でお買い物すると
ミルクティー向きの茶葉選びがラクになりますよ。

以上、ポイントです!
ミルクティー向きの茶葉選びについて
より詳しい情報は続きでまとめました。
ミルクティー向きの茶葉の違いとは
ミルクティー向きと呼ばれる茶葉と
ミルクティーには向かないと言われる茶葉の違いとして
色と風味の濃さがあります。
ミルクティー向きと言われる茶葉と、
そうでない茶葉ではどれだけ違いがあるのか
写真を撮ってみました。
この写真は、
ミルクを入れずに飲むことをオススメされることが多い茶葉と
ミルクティー向きの茶葉。
左がヌワラエリヤ。お店や本では、
ストレート向きとして紹介されていることが多いと思います。
右がアッサムCTC。
産地と茶葉の加工方法の関係で
短い時間で濃い味、色が出るので
ミルクティー向きの定番です。
この2種類を、だいたい同じお湯の量、茶葉の量、
抽出時間で入れ比べてみました。
色の濃さの違いが見えると思います。
ミルクティーにするとさらにわかりやすくなりました。
この色の違い!
ストレート向きとされるヌワラエリヤは色が薄く
味も甘みやコクよりもくさっぽい青みが勝ります。
いっぽうアッサムCTCは
紅茶そのものの渋み、甘み、ドライフルーツのような
甘さを感じる香りが牛乳のコクと相性がよく
色も茶色がハッキリ残っています。
ヌワラエリヤのように
色や味わいが薄いので
ミルクティー向きではないと言われる茶葉は
何種類かあります。
その一部を紹介すると、
ダージリンファーストフラッシュ
ヌワラエリヤ
ダージリンファーストフラッシュとヌワラエリヤは
どちらも淡白な味わいと
薄めの明るい水色(お茶の色)が持ち味の紅茶です。
ストレートで繊細な風味を味わうと
持ち味が活かされます。

こんなふうに
どちらかといえばストレート向きの茶葉もある中、
ミルクティー向きそのもの!
という茶葉もあります。
ミルクティーに最適。迷ったらイングリッシュブレックファーストとアフタヌーンティーブレンド
イングリッシュブレックファースト
(イングリッシュブレンドとも言われる)と
アフタヌーンティーブレンドは、
ミルクに合うようにブレンドして作られた紅茶です。
いくつものメーカーが、数種類の茶葉をブレンドし
ミルクを入れても薄くなりすぎない
色と味を出すために作った茶葉なので
ミルクティー向きの茶葉選びで迷った時は
ブレンド紅茶がおすすめです。

産地別に見てミルクティー向き茶葉を選ぶときは、続きを読んでみてください。
簡単な表と、各茶葉についての解説をまとめてみました!
インド紅茶編茶葉とミルクティーの相性表
茶葉の種類 | ミルクティーとの相性 | 茶葉の特徴 |
ダージリンファーストフラッシュ | ストレート向き | ミルクを入れると紅茶の色が薄くなる。 |
ダージリンセカンドフラッシュ | 可 | 爽やかで香り高い。どちらかといえばストレートがおすすめの茶葉。好みでミルクティーに。 |
ダージリンオータムナル | 可~良 | 強い渋みとフルーティーな香り。ダージリンの中ではミルクティーに合う。 |
アッサムCTC | 良 | 甘く味が濃い。強い渋みと苦味と濃い色が出る。ストレートよりミルクティー向き。安いミルクティー向き茶葉ならこれがおすすめ。 |
アッサム オーソドックス製法 | 良 | 甘く濃厚な茶葉の個性を楽しむならこれ。香りがいい茶葉ならストレートも。 |
ニルギリ | 可~良 | クセがない。ストレートでもミルクティーでもおいしい。 |
ダージリン
ダージリンは、ヒマラヤの山岳地帯にあるダージリン(地名)
で生産される紅茶です。
春、夏、秋と季節ごとに個性的な紅茶が生産されています。
春に生産されるダージリンファーストフラッシュ
夏に生産されるダージリンセカンドフラッシュ
秋に生産されるダージリンオータムナル
この中で特にミルクティー向きとされているのは
ダージリンオータムナルです。
ダージリンオータムナルは
熟したフルーツに似た甘い香りが特徴で
柑橘系のドライフルーツを思わせる茶葉もあります。
ダージリンはフルーティーで上品な味わいのミルクティーを
飲みたい時におすすめです。

ここで、ダージリンファーストフラッシュと、オータムナルでミルクティーを作る様子をごらんください。
なぜオータムナルをオススメするか、分かってもらえると思います!
2種類のダージリンの茶葉。
左がダージリンファーストフラッシュ、
右がオータムナルです。
ファーストフラッシュは、茶葉が
緑茶のように緑色っぽいのが
そちらのモニターでも見えるでしょうか。
※収穫された茶園が違うため、正確な比較ではないことを
あしからずご了承ください。
この2種類の茶葉を使って、だいたい同じお湯の量、茶葉の量、
抽出時間でいれてみます。
配置はさきほどと同じく、
左がダージリンファーストフラッシュ
右がダージリンオータムナル。
ファーストフラッシュは色が黄色っぽく
薄いのが見えるでしょうか。
これでも、かなり濃い目の紅茶になっていますが
それでも色が薄いです。
牛乳を注いでミルクティーにしたところ。
配置はさきほどの写真と同じです。
左のダージリンファーストフラッシュは
ミルクティーにすると色が白っぽく
味は草のような青臭さと渋みがまさり
コクや甘みは弱いです。
右のダージリンオータムナルは
ドライフルーツのような甘い香りや爽やかさはありながら
ファーストフラッシュよりも甘みがあり
ミルクティーとの相性がよく感じます。

このように、ダージリンは収穫する季節や製品ごとに個性があり、中にはストレートのほうが持ち味を活かしやすい紅茶があります。
ダージリンでミルクティーをいれるときは、オータムナルなど、色やコクがある製品を探してみてください!
アッサム
アッサムはインドのアッサム州で収穫される紅茶です。
インドで生産される紅茶の大部分を占めています。
アッサム紅茶はミルクティーにしても活きる
力強いコクと風味をもっています。
特にCTCの加工茶は、短い時間で濃い色と味が抽出でき
チャイに向いています。
アッサムは、甘く濃厚なミルクティーを飲みたいときにオススメの茶葉です。
セイロンティー編茶葉とミルクティーの相性表
茶葉の種類 | ミルクティーとの相性 | 茶葉の特徴 |
ヌワラエリヤ | ストレート向き | 紅茶の色が薄く、爽やかですっきりした香り。ミルクティーにすると色が薄い |
ウバ | 良 | 爽やかな香りが強くすっきりしたミルクティーに。強い渋みとバラの花のような香りが特徴の茶葉。 |
ディンブラ | 良 | まろやかでクセがないミルクティーに。突出した個性が無い代わり香りと渋みと甘みのバランスがとれている。 |
キャンディ | アイスティー向けとして紹介されていることが多い | 渋みが弱く突出した個性が出にくい茶葉。アイスティーやアレンジ向け。 |
ルフナ | 良 |
甘みのあるミルクティーに。濃厚な甘みと弱めの渋みが特徴。ほんのり焦げた砂糖のような香ばしさが独特。
|
ウバ
ルフナ・サバラガムワ
中国の茶葉とフレーバーティー編
茶葉の種類 | ミルクティーとの相性 | 茶葉の特徴 |
キーマン(キームン) | 良 | 渋みは少なく、濃厚で甘みのある茶葉。焦げたような香ばしさ。花やフルーツのような甘い香りも。超特級や特級と呼ばれるグレードの高い極上茶葉は特に、蘭やフルーツのような香りがするが、上級茶葉の香りは中国茶独特の飲み方でないと引き出せないと言われている。 |
ラプサンスーチョン | ? | 煙でいぶして茶葉に香り付けする。香りがきついときはミルクティーにするとまろやかになり、おいしく飲めることがある。超個性派。煙たい香りが独特なので、購入するなら少量からがおすすめ。 |
アールグレイ | 良 | ベルガモットという柑橘類で香り付けした茶葉。ミルクティーにするとまろやかになる。 |
キーマン(キームン)
キーマン紅茶は、中国で生産されている紅茶の一種です。
品質によってグレード分けされており、
特徴は、グレードによって差があります。
超特級や特級といって
高いグレードに分類されているキーマン紅茶では
蘭の花や糖蜜のような香りがあると言われており、
そこまでグレードが高くない紅茶では、
木が焦げたような
スモーキーと表現される風味をもちます。
渋みはあまり強くありません。
キームン紅茶は、
インドやスリランカの紅茶とは
一味違う風味があるミルクティーを作れる茶葉です。
アールグレイ
アールグレイは、紅茶にベルガモットという
柑橘類の香りをつけたフレーバーティーです。
ストレートで美味しく飲める紅茶ですが
ミルクを加えると香りや渋みがまろやかになり
ミルクティーもオススメです。
3つの表は、以下のサイトや文献で情報を確認しながら作成しました。
紅茶ブレンド
基礎から学ぶ紅茶のすべて
紅茶味わいの「こつ」
ルピシア
伊藤園 お茶百科 紅茶の種類
紅茶専門店 シルバーポット